こんにちは!
現役駐在妻のメーです。
この記事では駐在妻が現地のコミカレ(コミュニティカレッジ)に通った体験談をご紹介。
これから行ってみようと考えられている方、単位は取れたのか?など実際の経験に基づいて書いて行こうと思います。
注:この記事は駐在妻がその立場を利用してコミカレに通った体験談となっています。
本気で学位を習得したいという学生さんにはこの記事は参考にならない可能性があります。ご了承ください。
筆者がコミカレに入学するまでの経緯
私がコミカレに入学しようと思ったのは、コロナ禍に渡米したことによりどこのESLも語学学校もクローズしてしまっており、学べる機会を求めてコミカレにたどり着いたからです。
夫の会社が英語を学ぶための機会にかかる費用を渡米後3か月は出していただけるということで、無料のESLで学ぶよりもお金をかけて学んだほうがお得なのではとも思ったのです、
あわよくばコミカレから州立大学に入って…なんて思惑もあったのですが、駐在予定年数的に厳しかったですし、そもそもコミカレすら卒業できない可能性が高く、「コミカレで学びたい分野を学ぶ、あわよくば英語力もアップ」という目標に落ち着きました。
コミカレとはこんなところ
そもそもコミュニティカレッジってどんなところ?
コミュニティカレッジとはアメリカの2年制の公立大学のことです。
費用が安く、学びたいという気持ちがあれば誰でもウェルカムな雰囲気の地域密着型の学校なので、私たちのような外国人にもハードルが低いのが特徴。
必要な単位を履修し終えたら卒業後に4年制大学への編入も可能です。
費用を抑えたい人はコミカレ→4年制へ編入することを考える人も多いようですね。
コミカレは高校を卒業していたら誰でも入学できるので(留学生は一定の英語力が必要)、入りやすい反面、生徒のレベルは全体的に低めとも言えます。
筆者はESLを飛ばしてどうやってコミカレに入学したのか
筆者はTOEFLスコアは保持しておらず、試験すら受けたことがありませんでした。
私が入学しようとしていたコミカレの入学要件は、TOEFL 61 (iBT) 、TOEFL 500 (PBT)、IELTS 6、ITEP 3.7、Duolingo 90が必要でした。
コミカレ入学に必要なTOEFLスコアなし、ESL未修了、当時TOEIC650点の私がどうやって入学したかと言うと、真正面から切り込んでいっただけです。
「入学したい」旨の連絡をコミカレに入れ(学校のHPのApply Now!を押して必要項目を入力)、指定された日時にオンラインによる面接がありました。
まだ渡米して1か月、英語力も怪しい私でしたが、なんとなく面接をクリアし、その後は制限時間内に出されたテーマでエッセイを書く、というもの。(オンラインで繋いだまま)
英語でエッセイを書いたこともないし、書き方も知らない私はただただテーマについての作文(散文?)を書いて提出しただけでした。
そして、入学許可がおりました。
恐らくESLレベル以上の英語力はあると見做していただけたのだと思います。
(コミカレに通っていた知り合いはESLの全てのレベルをクリアした後にコミカレに入学していました)
あとは必要書類を提出して、授業料を期日までに納入するだけです。
日本での卒業証明書類やTOEFLスコアの提示も求められず、とても拍子抜けしました。
(ちゃんとした州立のコミカレです)
但し、外国人でTOEFLスコアなどの英語資格を保持していない場合は履修したいコースに入る前に英語の〇〇コースを修了すること、という条件がありました。
こちらを修了しなければ本コースに入れないというもの。
内容も忘れてしまうほどものすごくつまらないコースだったのですが、それを無事に終え、次のセメスターには学びたい分野のコースにアサインすることができました。
補足ですが、学位取得を目指すのであれば、日本の大学の卒業証明書を提出すると単位の免除が受けられます。
発行、取り寄せ、翻訳など提出までのプロセスが多いですが、提出することでいくつかの授業を受ける必要がなくなるのは大きなメリットだと思います。
筆者が受講したのはcertificate(証明、証明書、証書、免許)取得コース
私は主婦をやりながらでも何とか隙間時間に勉強を進められそうなcertificate取得コースを選びました。
その中でも興味のあったEarly Childhood Educator (ECE/早期幼児教育)のCertificateを取得するコースを選択しました。
資格取得後はデイケアなどで就労(またはボランティア)ができたら嬉しいと思ったからです。
アメリカでは日本のように保育士の国家資格などというものはなく、誰でもなれます。(州やCountyによります)
私たちの住んでいたばカウンティでは無資格でも就業可(但しアシスタントティーチャー)、在職中にECEのCertificateを取るか、専攻して卒業すればOKという感じでしたので、資格を取って仕事につなげられれば…という思いもありました。
Certificate取得コースはECEの他に、Accounting(会計学)、Baking&Pastry(お菓子やパンなどの調理学)、Book Keeping(簿記)、Nursing Assistant(看護助手)、Dental Assisting(歯科助手)、Graphic Arts、IT、マッサージセラピーなどなど、ここでは書ききれないほどのコースが用意されていました。
これだけあれば誰でもひとつぐらい興味のある分野があるのではないかと思います。
その他のコースについて
コミカレにはいくつかコースがあり、
- 職業訓練コース
- certificate(証明、証明書、証書、免許)取得コース
- 学位取得コース
- 4年制大学編入コース
から自分の進みたいコースを選んで履修科目を選んでいきます。
職業訓練コースとcertificate取得コースは同じようなものでしょうか。
これらはコース修了後に就職を目指すプログラムです。
実用的な技術を身に付け、キャリアアップ、スキルアップを目指すことができるコースです。
学位取得コースはコミカレの場合、短大卒業資格が取れるものになります。
卒業するとアソシエートオブアーツ(AA/文系)かアソシエイトオブサイエンス(AAS/理系)のどちらかの準学士号/短期大学士号が授与されます。
そして4年制大学への編入コース。
4年制大学へ編入するための科目を全て履修し終え、コミカレを卒業できたら4年制大学の3年生として編入することができます。
英語力の乏しい外国人からすると、他のアメリカ人学生と同じように最初から4年制の大学に入学することは難しいです。
そのため、全入制度が取られているコミカレに入学し、必要な単位を取得後に4年制大学に編入するほうが外国人からすると近道になるのではないかと思います。
コース修了までに必要だった単位
私が選択したコースの修了までに必要だった単位は12単位でした。
1科目3単位もらえるので4科目履修する必要がありました。
私の場合は英語のコースを取らないと論文が書けないと思ったので、Composition II For International(作文・論文を学ぶ科目for留学生)も併せて履修。(資格取得には必要なし)
そのComposition II For Internationalを履修するためには一番基礎的なComposition Iを終了しておく必要があったので、なんだかんだでトータル6科目、18単位取りました。
Composition II For Internationalは履修して良かったと思いました。
学位を取るのであれば必修の科目なのですが、学位を取らない場合であっても基本的な英語での論文の書き方を学べる科目を取らなければ資格取得に必要な単位を得るための課題も提出できなかったと思っています。
子持ちコミカレ学生のスケジュール
私が通っていたコミカレはFall,Winter,Spring,の3セメスター制でした。
当時2歳の子供がいた私はかなりゆっくりペースで受講していきました。
2020年のFallセメスターでコミカレ本コース受講前に必須の英語のクラスを終了(単位なし)
↓
2021年WinterセメスターにCompositionを履修(3単位)
↓
2021年SpringセメスターにComposition II For Internationalを履修(3単位)
↓
2021年Fallセメスターに生涯発達学と児童指導の原則を履修(6単位)
↓
2022年Winterセメスターに幼児教育入門を履修(3単位)
↓
2022年Springセメスターに幼児の観察、記録、評価を履修(3単位)
コース修了までに約2年近くかかっています。
取らなくても良い作文・論文コースも取っているので時間がかかったこともあると思います。
AAやAASの学位を取得するためには60単位が必要。
これを2年で終わらすには1セメスターあたり10単位前後必要になりますので、子持ち学生には至難の業だと思いました…。
コミカレに通って学位取得を目指していた知り合いは子供がいながらも1セメスターで3,4科目取っており、文字通り寝る間も惜しんで勉強していたようです。
小さな子供がいる状態でコミカレを2年で卒業できるかと言うとかなり厳しいかもしれませんが、全ての時間を勉強に充てられる学生さんであれば可能なのではないでしょうか。
コース修了後の私はどうなったか
約2年近くかけてちんたら勉強した末に、ようやくEarly Childhood Educatorのコースを修了することができました。
この資格を日本に帰国したときに履歴書に書けるかと言ったら、「学歴」の欄には書くことはできません。(卒業してないから)
コース受講中に第二子妊娠がわかり、デイケアやプリスクールなどでのボランティアやパートタイムでの就業は叶わなくなり、後ろ髪を引かれつつも出産のために帰国しました。
私は仕事を辞めて駐在に帯同しており、帰国後に会社に席が残っているわけではありません。
帰国後は働きたいという思いが強く、この駐在妻をしている空白の4~5年間に学び、資格取得コースを修了したことは、どこかしらに書いてアピールすることはできるのではないかな、と思いました。
「どんぐりの背比べ」じゃないけど、何かアクションを起こした人と起こしていない人では、人事採用者はどちらを採用するのかなと考えたわけです。
と、まぁ色々とえらそうに書いておりますが、(2024年現在・まだ駐在中)未だに無職です。エヘヘ。
優秀な駐妻さんなんかは大学院に進んでMBAを取得したりと私とは次元が違うことを成し遂げている方もいらっしゃいます。
この経験は夫の駐在に帯同したおかげでできたもので、こんなに長い期間をかけて修了したことは「駐妻」という立場だったからだと思っています。
夫は「暇すぎて病むぐらいなら…」とありがたいことに授業料も出してくれました。
学生ビザで来ていたらこうはいきませんよね。
個人で「アメリカに留学がしたい」と思っても、授業料の他に住居費や保険、生活費がかかってしまいます。円安の今、簡単に海外留学ができる時代ではなくなってしまいました。
最初にも書きましたが、本気で学位を習得したいという学生さんにはこの記事は何の参考にもならないかと思います。
単身で留学される方向けの記事ではないですね汗
ただ、コミカレは費用も比較的安いですし、勉強をしているだけで必然的に英語力も身についてきます。
私自身はアメリカの学校に通うといった経験ができたので、行って良かったと思っています。
以上が私のコミカレ体験談でした。
どなたかのご参考になればと思います。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 関連記事はこちら→駐在妻がコミカレに通ってみた話 […]