海外で運転するにはその国のルールを知ることが必要です。
国際運転免許証は許可された国で運転することが可能ですが、特に旅行者の場合はルールまでしっかりと頭に入っていないこともありますよね。
ルールを破り、違反してしまうとどうなるか?
筆者の実体験と共にお伝えしたいと思います。
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スピード違反で捕まった
駐在員やESTAで来ている出張者が車の運転中に違反をして捕まってしまったという話をよく耳にしていましたが、まさか自分が違反して捕まってしまうとは思っていませんでした。
当時の私は渡米して半年が経ち、車の運転にも慣れて様々な場所へ繰り出していました。
その時は友人を助手席に乗せて彼女の家まで送っている途中。
彼女はペーパードライバーで慣れてない場所には行けないとのことだったので、「私が車出すよ~」と軽い気持ちで送迎を申し出ていました。
友人とのおしゃべりに夢中になっていたその時、後ろからサイレンが鳴り始めました。
バックミラーを見るとアメリカ版白バイ(と言うのでしょうか)に乗ったポリスが追いかけてきています。
「前の車!止まりなさい!」
ひぃぃぃぃ!こわいいぃぃぃ!
しかしここで逃げてはいけません。
逃亡とみなされ、さらに大きなトラブルに発展することも。
指示通りに車を右端に寄せて停車させました。
私はその時30マイル前後で走っていたのですが、スクールゾーンのランプが点滅していたことを見逃していたのでした…。
警察官に停止を求められた後の行動
警察官に「Pull over!」などと指示されたら、その指示通りに車を路肩に寄せて停止させます。
(他の走行車両に危険が及びそうな場合は指示のある場所まで動きます)
停止後に行うことは
・パーキングに入れてサイドブレーキを引く
・ハンドルの正しい位置に手を置く
・不審な動き、素早い動きはしない。とにかくフリーズしておく。
・指示があるまでドアや窓を開けない
です。
まず、第一に車を安全に停めておくことが重要です。
ハンドルに手を置いておかなければならないのは、銃社会のアメリカならでは。
不審な動きや素早い動きを見せると銃などの武器を持っているのでは?と疑われる可能性がありますので、両手は見えるところに置いておく必要があります。
指示がないのにドアを開けて降りようとしてしまうこともNGです。
これも警察官に警戒されてしまう行動のひとつです。
路肩に停車を求められたらとにかく動かないことを第一に考えてください。
コンコンと窓をノックされてはじめて窓を開けましょう。
ちなみに私は指示もないのにドアを開け、警察官が近寄ってくるのを待っていたらめちゃくちゃ怒られました。
なんでドアを開けるんだ!ドアを閉めて手をハンドルの上に置け!
ひぃぃぃ!(2回目)
警察官に不審な動きを見せないことが鉄則です。
スクールゾーンをスピード違反していた
私の違反内容はスクールゾーンを走行する際にスピードがオーバーしていたことによるものでした。
スクールゾーンは学校周辺の道路であり、登下校などで子どもが学校周辺を活動する時間帯にはその区間の速度が制限(15~25マイル)されています。
私の走行していた道の制限速度は15マイル。
そのゾーンを33マイルで走っていたと警察官に告げられました。
規制されていない時間帯は35マイルだったのですが、私は学校前に設置してある速度制限時間の点滅ライトに気付かず33マイルで走行していたというわけです。
スクールゾーンでのスピード違反は通常の違反よりも厳しいとされています。
私はこの時初めて捕まったので、他のスピード違反の相場はわかりませんが、罰金は高額でした。
違反切符をもらう
違反理由を告げられた後は事情聴取です。
ポリス「運転免許証を見せて」
私「アメリカに来たばかりで国際免許証しかないです」
ポリス「じゃあそれを出して。あと身分証明書、車の保険証。」
私「DMVが閉まっててまだ国際運転免許証しかなくて・・・」
ポリス(国際運転免許証をまじまじと見ていて聞いてない)
アメリカに来たばかりと言っても、その時すでに半年は経っていました。
しかしコロナ禍もあり、DMVの予約が取れない関係で私の免許は国際運転免許証のまま。
居住開始から〇か月以内に州の運転免許証を取得しなければならないという決まりがあるので、既に6か月以上経っても国際運転免許証しか持っていない私はドキドキしていました。
パスポートと国際運転免許証を受け取ったポリスは自分のバイクに戻っていき、何やら作業をしていました。
戻ったポリスに渡されたものは、違反切符(speeding ticket)です。
違反切符には違反内容の他に、住所、氏名、誕生日や見た目の特徴(髪の毛、目の色)、人種までが書かれていました。
ポリス 「ここにアクセスして期限内に違反金を払うこと。質問は?」
私 「Courtって書いてあるけど裁判所に行かないといけないのですか?」
ポリス 「違反内容に不服があれば裁判所に申し出てください。他に質問がなければ行って良いよ」
私 「不服はないです。支払います。さようなら」
と、こんなやりとりで聴取は終了しました。
違反金を支払う
制限速度15マイルのスクールゾーンを33マイルで走行した場合の違反金は$195でした。
当時の為替レートで計算すると約2万5千円。
とても痛い金額でしたが、期日までにオンラインで支払いを完了させました。
こういったものは速やかに支払っておいて損はないです。
念のため、支払い完了画面のスクリーンショットと違反チケットは半年ほど手元に残しておきました。
駐妻同士の乗り合わせには注意しよう
今回は私の親切心から「車を出す」と言ってしまったのですが、一緒にいた友人はかなり責任を感じてしまったようです。
罰金を半分払わせてほしい、と何度も申し出がありましたが、スクールゾーンに気づかずに違反したのは私でしたし、友人は何も関係がないことなので本当に気にしないでほしいと伝えました。
幸いにもその後も彼女とは良い関係が続きましたが、その件のあと、「車で移動するときはお互い個人で運転するかウーバーにしようね」と決めました(笑)
ペーパードライバーだった彼女も運転の練習をして自力で移動できるようになりました。
私たちのケースではたまたま関係性が悪くなることがありませんでしたが、このような件で関係が悪くなってしまうこともあると思います。
日本でもそうですが、特に海外ではルールや違反金も違います。
慣れない道で事故を起こしてしまう可能性もあります。
誰かを車に乗せる、誰かの車に乗せてもらうときは慎重にいったほうが良いと思いました。
【まとめ】ルールを守って捕まらないことが鉄則
日本で長時間座学で勉強した後に運転免許証を取得しても、アメリカの交通ルールはまるで違いました。
特にスクールバスやスクールゾーン関係は知らないことも多かったので、運転する前に必ず勉強しておく必要があります。
「国際免許証なんて無免許みたいなもん」と夫がよく言っていたのですが、自分が違反してしまったことにより、まさにその通りだと思わされました。
どこかのサイトで「国際運転免許証だと違反を見逃してもらえる」と書いている方を見つけたのですが、国際運転免許証でもしっかり捕まりますし、違反金も課せられました。
これからアメリカで運転予定の方には州のルールを勉強して早めにアメリカの運転免許証を取ることをオススメします。
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